「レベルE」をご存知でしょうか。
冨樫 義博先生の作品です。
王立護衛軍隊:クラフト隊長の名言、
「常に最悪のケースを想定しろ。奴は必ずその少し斜め上をいく」セリフは、
ストーリを暗示するもの。
ストーリー構成がみだらなコミックも散見されますが、
第一話から構想がしっかりしているものでないと連載途中で興ざめします。
ジョジョなんかはそのへんを作者が結末までしっかりと構築しているので、
読みごたえ、ありです。
とりあえず短編で売れ出したから続編を、となると
つじつまがあわなくなって、苦しいストーリー展開に陥ります。
スポ根系にありがちで、
ライバルが延々と登場し、国内では鹿児島県チームとか
特徴あるキャラが尽きると、
海外編でギリシャとかインドとかを登場させるパターンです。
レベルEは、全3巻ショートショートですが、
当初からの作者の構想できっちり読みきれます。
登場人物の設定にぶれがないことも重要です。
サブキャラ含め突然に人格が変化することは、
主人公の成長ストーリーとは呼べません。
バカ王子のやや斜め上は一貫しています。
レベルEは、論理系コミックです。ストーリーの中で、
読者が作者の知的レベルを相互疎通しながら読み進めて行きます。
知的充足感をたかめていきます。
謎解きとは少しことなるテイストです。
デスノートもその系譜と思います。
偏差値低かったり、センスが合わないとつまらないお話しです。
作者の連載ものの休刊期のチャレンジ作品とのことですが、
是非に続編を望みます。
しかし、10年越しのアニメ版は心理描写が見えないので、
今一歩といったところでしょう。
セリフで聴きたくないし、わざとらしさが残ります。
引用元:『ジャンプ・コミックス 「レベルE」 冨樫 義博』
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